歌川広重が描いた能登金剛の巌門
能登半島国定公園の荒々しい海の光景のひとつ「能登金剛」。
その約30㎞にもおよぶ奇岩・断崖が連続する海岸景勝地のほぼ中央に巌門は位置します。
巌門は波食によって作られた天然の洞門で、
その造形から、日本海の波の力強さと、能登の自然の厳しさを見ることが出来ます。
江戸時代の浮世絵師 歌川広重の晩年の作品に、日本全国68名所を描いた『六十余州名所図会』がありますが、
そのシリーズの中の「能登 瀧之浦」には、この巌門と鷹の巣岩・不動の滝が描かれています。
遠近を強調する広重の独特な構図と、実際の風景を見比べてみるのも面白いかもしれませんね。